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DIALOGUE

TALK WITH vol.06
―早田宏徳 × 不動産投資家
住まいからはじまる未来図―

人が暮らす最小単位の社会であり、家族の“巣”でもある住まい。TALK WITHでは、そんな心地よい住まいの先に広がる、よりよい暮らしに向かって走り続けるウェルネストグループの銘々が対談を行い、最良の未来へと繋ぐヒントを見つけていきます。
 
第6回となる今回は、ウェルネストホーム創業者であり、ウェルネストR&D代表取締役早田宏徳がホストを務め、「ウェルネストホーム」の理念に深く共感し、共に理想の住まいづくりを実現した不動産投資家オーナー・Nさんをゲストに迎えました。

住まいは、それ単体で完結するものではなく、周囲の環境や社会とのつながりの中で存在しています。
居心地のよさに加え、環境への配慮や、次の世代へどのような暮らしを受け渡していくのか――そうした「よりよい暮らし」への意識が、共感の輪となって広がっていくことで、住まいは地域、そして社会へと影響を与える力となり、快適で持続可能な未来を築く力となるのではないでしょうか。

今回の対談では、住まいの創り手とオーナーがそれぞれの視点から、コラボレーションに至る経緯や住宅の実質的な特徴、こだわっている点、そして住まいを起点に未来の社会をよりよいものへと育んでいく可能性について語り合います。

理想の住宅への想いが、扉をひらく

N氏:
早田さんとの出会いは、2020年にさかのぼります。
大学卒業後、約20年間パーソナルトレーナーとして活動していましたが、父が経営する建築会社の資産管理と不動産投資を任されることになり、新たな分野への挑戦が始まりました。
最初のオーナー物件は、父のアドバイスを受けて大手建設会社に依頼しましたが、自分が所有するからには「本当に高性能な住宅を建てたい」という思いが日に日に強くなりました。
情報を集めるなかで、ウェルネストホームのウェブサイトやYouTubeに出会い、早田さんと直接お会いすると、考え方や価値観に深く共感。話はとんとん拍子に進み、2024年には神奈川県川崎市の1LDK賃貸住宅「ウェルネストルーム新百合ヶ丘」と、北海道ニセコ町の4LDK貸別荘「ウェルネストヴィラNISEKO」の建設を、念願のウェルネストグループで実現しました。

早田:
その頃、高性能賃貸住宅「ウェルネストルーム」やリゾート地の宿泊施設「ウェルネストヴィラ」を手がけるウェルネストR&Dが設立されたので、タイミングもよかったですよね。

Nさんの投資家としての最大の強みは、卓越した意思決定力にあります。決断がとにかく早い(笑)。土地を手に入れるや否や、すぐに「お願いします!」と動き出す、そのスピード感が何よりも頼もしいのです。

N氏:
ウェルネストルームは、都市部の賃貸住宅であり、会社の近く、つまり自分の目が届く範囲にあることを明確なコンセプトにしました。
ニセコの物件はリゾート・ヴィラですが、当初は沖縄の離島のような海岸リゾートを考えていました。しかし、早田さんに相談したところ、「やめたほうがいい」とはっきり言われてしまいました(笑)。

 

早田:
海のリゾートは世界中に多くありますが、宿泊単価が低いという課題があります。雪山のリゾートは希少価値が高く、スイス・ダボスのように国際会議の場にもなり、VIPが集まる特別な空間です。
Nさんはパーソナルトレーナー時代にVIP専属トレーナーもされていてニーズをよく理解しています。ニセコへの投資を勧めると、すぐに現地に足を運び、瞬時に土地を購入されました。私も早い方ですが、そのスピード感には脱帽です。

扉の先にあった確かな答え

N氏:
建物として本当によいものは誰の目にも明らかです。ウェルネストホームの住宅の機能についてはYouTubeでわかりますが、実際に肌で感じたくて鎌倉のモデルハウスを訪れました。35℃の猛暑日でしたが、ドアを開けた瞬間の涼しさに確かな手応えを感じたのを鮮明に覚えています。

早田:
一般的な不動産物件は、夏の内見は汗だく、冬は足元が冷えることも多いですが、私たちの住宅は「夏は涼しく冬は暖かい」と、皆さん口を揃えて言ってくれます。こうした実体験こそが、何よりも説得力を持つのです。

ところで、大手ハウスメーカーに依頼する選択肢は検討されませんでしたか?

 

N氏:
街を見渡すと、多くの住宅が共通のデザインや仕様で建てられているように見えます。私はそれよりも、革新的で新しい価値を持つ住宅を提供したいと考えています。これまで経営してきた一般的な賃貸住宅とウェルネストルームの最大の違いは、何よりもその性能の高さにあります。太陽光発電や蓄電池、さらにはAI自動制御システムといった先進のテクノロジーがしっかりと導入されています。

早田:
夏は売電収入の方が多いかもしれませんね。
 
N氏:
高気密・高断熱に加え、空調の自動化により、家賃収入の安定を合理的に確保しつつ、地球環境問題や温暖化抑制にも寄与しています。オーナーが従来の固定観念を超え、自らの意識を積極的に変えていける点も、非常に素晴らしいことです。

 

早田:
他にこだわっていることはありますか?

 

N氏:
お客さまのニーズに寄り添うことを大切にしています。新百合ヶ丘の物件では、管理に積極的に関わり、内見に訪れたお客さまと直接お話しするようにしています。そして、入居を迷われる理由が明確で、こちらで解決できることであれば、柔軟に対応します。たとえば、これまでに「1カ月分のフリーレントの提供」や「洗濯機や冷蔵庫の設置」といった対応を行ってきました。

早田:
住まわれる方に寄り添い、積極的に投資を続けることで、結果として空室が減り、家賃収入が途絶えるリスクを避けられるという考え方は本当にすばらしいですね。
 
N氏:
2020年にオーナーとしての一歩を踏み出した当初は、定期清掃も自ら行っていました。そうすることで自然と入居者と顔を合わせ、「困ったことがあったらいつでも連絡してください」と声をかけられます。エアコンの不調があれば新品と交換するなど、困りごとはできるだけ迅速に、自らの手で解決するように努めています。

早田:
だからこそ入居率も安定しているんですね。
「未来の子どもたちのために」というウェルネストグループの理念に共感してくださるオーナーさんは、皆さん志が高く、住宅を通じて社会や未来をよりよくしたいと行動している方ばかりなんです。

誠実な家づくりが紡ぐ未来

N氏:
早田さんには、これからも一切の妥協なく、本当によいものをつくり続けてほしいと思っています。たとえ価格が高くても、本質を理解する人にはその価値がきちんと伝わるはずです。今後も改善を重ね、さらに進化していく姿に期待しています。

早田:
ありがとうございます。
投資という観点でウェルネストルームを選ぶ場合、確かに初期コストはやや高めかもしれませんが、安定した利回りが期待できる選択肢です。特に、土地をお持ちの方や現金資産に余裕のあるオーナーにとっては、非常に相性のいい投資先と言えるでしょう。
ローン金利が実質2%の今、利回り5%でも実質手取りは3%にとどまってしまいます。一方、現金での投資であれば、利回りが4.5%であっても、そのままリターンとして受け取れるため、結果的に効率のよい運用が可能です。この点は大きな強みとなります。

N氏:
ウェルネストルームを選んだもう一つの大きな理由は、持続可能な住宅という、新たな基準を本気でつくろうとしている点にあります。
日本では、木造住宅の法定耐用年数は22年、RC造でも47年と定められていますが、30年で壊して建て直すというやり方は、もう見直すべき時期に来ているのではないでしょうか。

早田:
本当の投資家は、80年先を見据えて物事を考えます。たとえ5%の利回りで運用したとしても、20年が4回めぐると考えれば、4%でも十分に価値があるのです。
戦後の日本は、目先の利益にとらわれコストを抑えるあまり、住み心地のよくない住宅を大量に供給してきました。その代償は、寒さやヒートショックといった課題となって、住む人々にのしかかっています。
しかし、夏は涼しく、冬は暖かい。CO₂を出さず、電気代も抑えられる。オーナーも損をせず、入居者も満足して暮らしている。そんな「みんなが幸せ」な未来を思い描くだけで、胸がじんわりとあたたかくなりませんか。

N氏:
本当によいものを、50年、100年と大切に使い続けたい――。
そう願う人は、きっとこれからもっと増えていくはずです。わたしも息子がいますが、彼に「20年前にこんな家をつくって残してくれたんだね」って言ってもらえる住宅をつくりたいと思っています。次の世代へと繋げられるものを残すことが、社会を変え、未来を紡いでいくことになるのではないでしょうか。

早田:

私たちが目指すものは、住宅の質を高めることで、快適で居心地のよい社会を目指し、持続可能なコミュニティの輪を広げていくことです。それは“未来への投資”にほかなりません。本当に大切なことから目をそらさず、誠実に家づくりを続けることで、社会はきっとよくなると信じています。

#不動産投資 #賃貸住宅 #ニセコ #持続可能な住宅 #地球環境 
PROFILE
不動産投資家
N氏

大学卒業後、当時まだ一般的ではなかった「パーソナルトレーナー」として起業し、完全プライベート対応の出張トレーニングを展開。エグゼクティブの間で評価が広まり、最多時には週60人もの顧客に対応。2020年より、父が経営する建設会社の不動産部門を担い、現在(2025年時点)は6棟46戸の賃貸物件やリゾート施設などを所有し、自らの手で管理・運営を行う。建物の品質や居住性にこだわり抜いた妥協を許さない理念のもと、賃貸経営を実践している。

PROFILE
株式会社WELLNEST R&D 代表取締役
株式会社WELLNEST HOME 代表取締役創業者
早田宏徳

左官職人からキャリアをスタートさせ、約15年間住宅会社に勤務。延べ3000件を超える家づくりに携わる。2008年にドイツへ渡り、世界水準の住宅性能に衝撃を受ける。日本の住宅業界の変革を志して講演活動を行う最中、東日本大震災をきっかけに命を守る、環境に配慮した住宅で社会を変えるため、2012年ウェルネストホームの前身となる低燃費住宅を起業。現在は独自開発のAIを搭載したHEMS(Home Energy Management System)や、脱炭素建築の集合住宅による、持続可能なまちづくりに携わるWELLNEST R&Dの代表も兼任している。

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